けんか吊りとは狭い所で有効な重量物の運搬方法の1つです。
4年に1度、村々で最強の男共が集い、炎で囲まれたリングで夜通し喧嘩が行われ、負けたほうが吊るされてしまう。それはそれは容赦なかったそうな、、という喧嘩吊りではありません。
けんか吊りのけんかは「懸架」「懸下」という字が当てはまります。
重量物を天井に吊り下げて複数の点を繋いで移動するという運搬方法です。
弊社の重量工事部ではこういった技術を使い、過去に沢山の重量物の運搬を行ってきました。
自社で運搬が出来ない場合は、ぜひ弊社の重量工事部までお問合わせ下さい。
それでは、以下でケンカ吊りの方法について解説していきます。
けんか吊りの方法
けんか吊りは図のように、重量物を階段下部から上部まで空中を通り水平移動させることができます。
階段以外でも「狭所」や「複雑なレイアウト」、「電気が使えない状況」での運搬・据付け工事等で安全に確実に運搬することができます。
運搬の手順としては、上側の人がチェーンブロックを縮め、下側の人は上の人に合わせて伸ばしていくことで、荷の安定を保ちながらゆっくり確実に重量物を運搬することができます。
上図では、天井に「アンカーボルト」を打込み「アイボルト」を取付け「チェーンブロック」を設置しています。
荷の形状や現場のレイアウトに合わせて玉掛けの方法やスリングやシャックル等の工具を選ぶ必要があります。
また吊り具1つ1つの仕様を熟知し、効果的に使うことで最短距離で安全かつ迅速に運搬することが可能となります。
吊り具の設置位置や選定、人員配置等によって作業の安全性やスピードに違いが出てきます。
まさに職人の技術といえます。
けんか吊りをする際の注意点
けんか吊りは躯体のコンクリートスラブにアンカーを打込む場合と足場を組んで足場にチェーンブロックを取付ける場合があります。
特にコンクリートスラブにアンカーを打込む場合は「コンクリートの強度」と「アンカーにかかる荷重の方向」に注意が必要です。
コンクリートは築年数が長い建造物や、屋外では風化してもろくなっている可能性がある為、強度は事前に確認しておく必要があります。
また、アンカーにかかる荷重の方向は垂直方向に加えて、水平方向にも掛かります。水平方向に何度も往復すると、コンクリートが破壊されやすくなります。例えば、キャンプのテントを解体する際に、ペグを何度もグリグリして地面とペグの隙間を開けると抜けやすくなります。これと同じ原理です。ちなみにソロキャンプの片付けの際、1人でペグをぐりぐり抜いているとファミリーキャンパー達の視線が刺さって抜けないと聞いたことがあります。
その他のけんか吊りの注意点は以下の通りです。
- スリング等の吊り具が荷重に耐えられるか適切に判断すること
- 荷を安定した状態で吊り上げること
- 吊り上げた荷を目的の位置まで安全に誘導すること
弊社の重量工事部では見積りを頂いた段階でこのような点に注意しながら準備を行います。
けんか吊りを使った搬入据付け事例
弊社では多様な重量物を過去に運搬してきた実績があります。
幅の狭い避難用階段を通り、屋上へ受変電設備の運搬や据付け、高級バイクのような絶対に傷を付けてはいけない繊細な重量物の運搬経験もございます。
また、他社の重量鳶さんが断った階段搬入も弊社の重量工事部では技術と経験で手すりを付けたまま運搬が出来たこともございます。
この他にも重量物運搬の豊富な実績がございます。
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